いよいよ自転車での行程をスタートします。
この日は朝から雨。
しかし昼から晴れることについて調べはついていたので、強気に出発します。
前回の記事に書いたように宿の親父が小悪党のような人間で、今日は一日雨で危険だからもう一日泊まっていくように引き留められます。
こいつでなかったら現地の人の意見として聞く余地もありますが、親切で言っているわけではないことは明らかです。
朝から気を抜けません。
ベジサハルからしばらく北上すると、子供たち数人に大騒ぎしながら追いかけ回されました。
アンナプルナ保護区に入るのには許可が必要で、チェックポストをいくつか設置して、外国人トレッカーを監視しています。
子供たちが騒いでいたのは、ここがチェックポストだったからであり、事情を理解してカトマンズで取得した許可証を提出します。
感動したのは子供たちも英語が通じて、外国人に話しかけてくるところですね。
英語に親しむのにいい環境です。
実際ネパールはほとんどの人が日常会話レベルの英語を習得していました。
たぶんそこからビジネスレベルまで行く人が少ないと思いますが。
▲チェックポスト
▲ネパールはインドと中国・チベットに挟まれた場所に位置しているので、人種が混ざっているみたいです。
今回むかうアンナプルナ保護区は標高3,500mまでは、トレッキングルートと車道が並行しています。
車道と言ってもジープロードであったり、川に流されて川の中を渡らなくてはいけないこともありますが。
徒歩であればトレッキングルート、車であれば車道なのですが、ここで自転車はどこを走ればいいのかなという疑問が湧きます。
結論としては車道が正解でした。
トレッキングルートは乗車率が低いのと、車道で景色がよかったためです。
もちろんそれは両方走ってみて分かったことで、当時はまずはトレッキングルートを選択。
▲トレッキングルートの一部
トレッキングルートは乗車率が低いのですが、それはそれでエピソードがありました。
自転車を担ぐシーンが多く、通りがかった人が助けてくれるからです。
助けてくれる人は大きくわけて次の3種類ですね。
- 外国人トレッカー
- いい地元民
- 悪い地元民
外国人トレッカーは基本的に好意で助けてくれるのでいい人ばかりです。
積極的に助けられていくべきです。
難しいのは地元民です。
基本的に地元民はこっちの意思とは関係なく、勝手に荷物を運んでくれます。
悪い地元民は、荷物に触るなと言っても勝手に荷物を運んでチップを請求してきます。
1分ほど荷物を運んで100ルピーでした。
100ルピーというと、一人当たりのGDPから単純に計算すると、日本で言う5,000円以上でしょうか。
当然こちらは不機嫌になるのですが、こんなことをしたら普通の人間は怒るという感覚がないみたいで、「怒ってるの?」と不思議がられました。
いい地元民の実例としては、シェルパ風の老人がどこからともなく現れて、荷物を運んで何も言わず立ち去っていきました。
こういう人がいてくれないと、だれも信用できなくて気が狂いそうです。
前回までの記事も含めて、ここまで倫理観の崩壊したネパール人がたくさん出てきましたが、ここから先はカトマンズに戻るまで出てきません。ネパール人を嫌いにならないでください。
続く。
▲チャイナマネー。日本企業だとSUZUKIが活躍していた。
▲山で飲み水は貴重だけど、浄水技術がないだけで水自体は潤沢にあり、洗濯には困らなかった。
▲展望台だと思って登ってみたら、VIEW POINTっていう名前の宿だった。これは天才かと思った。
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