.2日目は首都カトマンズに一泊して、諸用をこなします。
まずはこちらからご覧ください。
この日の目的は具体的には次のようなところです。
- アンナプルナ保護地区への入山許可の取得
- トレッキング許可証の取得(トレッキングはしないが)
- SIMカードの購入
- 情報収集
- ネパール・ルピーの取得
本稿では3~5について記述します。
1と2については別途、記事にしてまとめたいと思います。
ネパール入国
空港の規模は、日本で言うと地方の主要駅くらいのサイズでした。
なので滑走路から空港まではバスで移動する感じです。
▲空港に入ると、女性がナマステしてる写真が出迎えてくれます。縦長に感じると思いますが、これは画像の見え方の問題ではなくて、実際にアスペクト比が狂っています。国の玄関がこれなので、ネパールという国の素朴さとか適当さを感じます。
ESTAのような特別なビザの事前申請は必要なく、空港内で取得できます。
ビザ取得に必要なものは以下の2点。
- パスポートサイズの顔写真
- 米ドル
顔写真は600円とかの撮影機でOK。
米ドルは15日間の滞在で25USD、他は知りません。
この時点でお釣りのないように米ドルを用意しておきましょう。
100ドルなんて出したら返ってこなさそうな気がします。
▲このような機械があるので、入国審査の前に自分で個人情報を入力します、
スキャナーになっていて、パスポートから自動で読み取ってくれるはずですが、スキャンに失敗した場合は、キーボードで手打ちします。
しかし、見渡したところ、国籍問わず全員がスキャンに失敗して手打ちしていました。
なんだろうあの機械は。
落ちてWindowsのデスクトップが表示されているものもありました。
SIMカード購入と両替
SIMカードは空港内で簡単に買えます。
携帯キャリアはNTCとNcellの2社があります。
Ncellが人気でしたが、NTCは国営だったか旧国営企業で、山の方で強いらしいです。
ヒマラヤに向かう場合はNTCが良さそうです。
そういうわけで自分はNTCを選択。
30日3GBで1,700NPR(ネパール・ルピー)でした。
顔写真も必要ですが、なくてもその場で撮影してくれます。
1NPRは0.9JPYくらいなので、これ以降でてくる金額は、ほぼ日本円くらいの感覚で読み取ってください。
4Gが入るとまでは聞きましたが、通話はできるのかとか、細かいプランは教えてくれませんでした。
スタッフがアクティベーションまでやってくれるので楽です。
また、この時点で日本円とネパールルピーを両替しておく必要があります。
SIMカード屋がルピーしか受け取ってくれないからです。
ただ空港の両替はレートが悪いので、ここではSIMカード代、タクシー代くらいにしておいて、あとは市内で両替しましょう。
タクシーでぼったくられたりしなければ、金額で言うと3,000円あれば十分。
ついでに言うと、日本の空港ではネパールルピーを両替することはできません。
ちなみに4Gは対応している端末でしたが、4Gは入りませんでした。
これは自分だけの問題なのかネパールではこんなものなのかわかりませんが。
タクシーと客引き
SIMカードを購入する時、自分のまわりを終始ウロウロしながら、片言の日本語で話しかけてくる中年男性がいました。
世間話なんかをしてきますが、実際には自分のホテルに泊めたい客引きです。
でも泊まるつもりはないので無視します。
まず、一日目は日本人宿に泊まって情報収集をしたいというのがありました。
それに、飲み屋と同じで客引きをする宿は、ぼったくりとまでは言わなくても、比較的質の低い宿なので、基本的に泊まってはいけません。
でも腹が立つのは空港を見回しても、日本人である自分にしか話しかけてこないことです。
まわりは白人か、中国、韓国人が中心です。
だいたい片言の日本語で話しかけてくる時点で、日本人をカモに想定しているのです。
後で気づくのですが、ネパールの一部の職業の人間は日本人を下に見ています。
東南アジアやインドの旅行記を読んでもこの傾向はありますね。
あとで旅先で会った日本人から聞いたところでは、ネパール人から「日本人だからもっとマヌケだと思った」みたいなことを言われたようです。
客引きを振り切って、タクシーに乗ります。
ネパールのタクシーは基本的に自転車を積むことができます。
日本車で言うとフィットくらいのサイズ感の車が多く、シートを倒せば輪行状態の自転車なら入ります。
なので空港についても輪行解除はしないほうがいいです。
SIMカード屋と同じならびにプリペイドタクシーのカウンターがあり、ここで700ルピー払ってチケットを買って、タクシーに乗ります。
空港から市内へのタクシーは500ルピー程度ですが、この時は相場観がわからなかったので助かりました。
ちなみに、ネパールの一人当たりのGDPは700ドル程度と、インドやタイなど日本人がよく行く国と比べても極端に低いです。
なので700ルピーというと日本で言うと30,000円くらいの感覚であり、高いとも言えそうですが、すべてのものに外国人向けの相場があるらしいです。
現地の人と一緒に飯場に行っても違うメニューが出てきたこともありました。
なので、考え方によっては基本的に常にぼったくられているとも言えます。
プリペイドタクシーでは実はひと悶着あって、タクシーに乗りに来たのになぜかトレッキングガイドを勧められます。
ヒマラヤトレッキングではガイドを雇うことが、特に単独の場合では一般的ですが、今回は雇う気はありませんでした。
だいたい自転車なので、乗れる場所はトレッカーより速く、担ぎでは遅くなるので、ガイドのつけようがありません。
その旨を、ガイドを勧める男に説明しても、何が大丈夫なのかわかりませんが、とにかく大丈夫だの一点張り。
カウンターには数人いてほとんどの人は、「自転車で行くのはカッコいい」「がんばれよ」、と好意的な反応。
でもこの男だけは周りが引くくらいに、単独行の危険性を力説します。
無視してタクシーに乗りますが、この男も乗り込みガイドをつけるよう車内で説得します。
会話の中で分かったんですが、この男やっぱりガイドの仲介会社の人間でした。
要はガイド仲介業者がプリペイドタクシーのカウンターにいたのです。
だいたい気づいてたけど、騙す気があるならそれは意地でも言わないほうがよかったのに。
男の言いぶりは、どっちかと言うと「隠してたけど俺は業者の人間だ」というより、「お前は疑ってるけど俺の会社だから安心だ」という感じでしたが。
「今日は土曜日だからトレッキング許可証はとれない。でも俺の会社のガイドを雇えば、代行して日曜日に申請しておくことができる」という発言だけは引っ掛かりました。
滞在日数が15日間のあまり余裕がないスケジュールで、なるべくその日のうちに取得するつもりだったので、少し揺らぎます。
何なら交渉して、金を払って許可証の申請だけ代行するのもありかな、と思いました。
しかし、この時点でこの男の言うことは全く信用できず、実際ネパール観光局に行って直接問い合わせたら、普通に申請できました。
空港の時点で言われてたら信用してたかも。
彼がたくましいのはここからで、ガイドを勧めることを諦め、宿を紹介しようとします。
しかし、日本人宿にこだわっていましたし、そこに行くよう運転手にも伝えてありました。
宿の件でもめてるうちにタクシーが宿に到着。
結論が出ないまま到着したのは、目的の日本人宿ではなく男が勧める宿でした。
男が自分ともめてる合間に、運転手と現地語で会話していたので、その時にやられたっぽい。
それか、自分が目的地をどこと言おうと、最初からここに行くようになっていたのか。
男の説明によると、「ぜったい日本人が気に入る宿だから部屋を見てくれ。気に入らなかったらお前の行きたい宿に行く」、とのこと。
しかし部屋を見るまでもなく、不機嫌でやる気のなさそうな、レセプションの中年女性を見て、ぜったいここには泊まらんという思いが強まり断ります。
腹立たしいのはここからで、「じゃあもうお前の行きたい宿には連れていきません!」、という陰湿かつ理不尽きわまりない仕返しをしてきます。
ネパール人は素朴な人柄の人が多い、と聞いていたんだけど。
幸い、目的の宿からは1kmも離れていなかったので、輪行解除して自力で向かいます。
▲カトマンズの道路に車線の概念はない
カトマンズの日本人宿
Travelers Homeという日本人宿に泊まりました。
おそらく、カトマンズで唯一の日本人宿かと思います。
オーナーは日本語しゃべれます。
スタッフも若くて感じのいい人ばかりでした。
ドミトリーで500Rs、シングルで1,000Rs。
どちらも朝食付き。
この宿は両替も適正レートでやってくれました。
山のほうの物価も教えてくれて、いくら両替すればいいかもアドバイスしてくれます。
ちなみに、あとから分かったのですが、ネパールの両替屋は基本的にどこも同じレートでした。
こっそり手数料をとったりするところもあるかもしれませんが。
▲漢の両替屋?
色々な相談事をしたのですが、快くのってくれてこの宿にしてよかったです。
バスチケットの買い方を聞いたり、タクシーの適正価格を聞いたり、パソコンとプリンターを借りたり。
もちろん、ちゃんとしたホテルに泊まればスタッフの人の好さに依存せず、できる範囲の問題かもしれませんが、前述したようにカトマンズには日本人を騙そうとしているネパール人が一部いるようなので、安宿で安心してできるのはうれしいことです。
トレッキング許可証とアンナプルナ地区の入山許可証の発行方法もこの宿で聞いて、この日のうちに取得しました。
これについては別途、まとめます。
▲パンク修理用の紙やすりを探していて、地元のネパール人に案内してもらうところ。MTBはその人から借りた。
記事一覧は下記参照