BICYCLE STUDIO MOVEMENT のキャンプライドをプランニング+アテンドしてきました。
キャンプライド、バイクトリップといえば、大昔からありながら、数年前なら臭いとかダサいとかなかなか見向きもされなかったジャンルの一つです。日本だとサイクル野郎や大学のサイクリング部のイメージが強いのでしょう。近年、着々とイケてるものの一つになっています。この記事を読んでいる方にも手のひらを返した経験がある人はいるのではないでしょうか。ちなみに自分は大学一年生の頃から、それはもう死ぬほどダサくて不衛生極まりないサイクリング部に所属していたので、この分野には一家言あります。
今回は自転車屋さんのアテンドということでしたが、プランニングにはかなりの裁量を頂いてたので個人の趣味に忠実に計画を立てました。そういうわけで今回はテーマとして、バイクトリップとしての真実性とか説得性を出していくことにしました。悪口になってしまいそうなのであまり深く言いませんが、最近、ブームにアテられたアメリカ人のコスプレみたいな日本人バイクパッカーが増えているので、今回はそういうの抜きで道具としての気取らない装備を意識していきました。例えばPDWのビンドルラックは、カッコつけてないのに、素朴で、説得性があって内なるカッコよさがあると思います。
ルートは山間の道をメインに立てる感じで。紀伊半島は何度か来たことがあるけど本当に山が深いです。体感的には信州より深い。地図によれば、一日目に10km、二日目に5kmの未舗装区間がある予定でしたが、二日目の未舗装区間だったはずの道は、完全舗装されておりました。僕は荷物を積んで未舗装路に入ってもあまりパンクしたことはないのですが、MTBやロードバイクで経験豊かなはずのメンバーが二人もパンクしていました。意識したこと無いけど、”荷物を積んでいる時の下り方" みたいなものはあるのかもしれません。
▲暗い林道で適当にとった写真なので、ピントがあってなかったりブレてたりしていますが、ご理解ください。
▲和歌山県、秘境すぎて中盤のこの駄菓子屋が唯一のエイドポイントでした。
▲キャンプサイトは河原。テントを立てる時のコツって色々あると思うんですけど、基本的に朝起きた時の被写体としてどうかが一番重要な気がします。
▲今回は行水ライドとしての側面もあり、道中何度も川に入りました。アイシングになったのか心なしか疲れも少ないような気がします。お風呂には入っていません。最近、沢登りや渓流釣りに興味があります。誰かおしえてください。
▲熊野古道。世界遺産があるライドはいいライド。交通機関がまともにないにも関わらず、けっこう白人バックパッカーを見かけました。ビジネスの手があまり入ってないので、日本の世界遺産の中でも、かなりリアルな日本を感じる部類ではないかと思います。とは言え、山の中で民家を改装したゲストハウスを一件だけ見かけただけなので、もうちょっとグローバル対応してもいい気もしました。
▲ Ritsuo さんのバイク。フォークに注目してほしいのですが、1個のダボ穴とタイラップでナルゲンのケージを固定しています。この手の消耗品を利用した実用性十分な道具使い方は、バイクトリップとしての真実性に迫るものだし、ULハイカー達のメンタリティとも一致しています。当たり前ですが、継続的に使わないものなら、ULとヘビーデューティの妥協点をとった高価な耐久消費財より、タイラップやテープみたいな消耗品を使ったほうが安いし、何より軽いということはあります。みなさんも不要なテクノロジーで消耗していないでしょうか?
▲ガーミンも、マウントをわざわざ買ったり、普段の自転車から移植しなくても、ビニールテープで付ければ軽くて早いし、こういう思考が真実性に近づくのです。
▲Tシャツ職人である、In The Woodsの岡本さんにもお越しいただきました。キャンプの素養は高いのですが、バイクトリップの経験がないとのことなので、伸び代がすごそうです。
▲人力リコメンド。ノースストリートバッグスのサドルロールは気に入っています。普段はロードバイクにつけていますが、ツーリングの時はサドルからサッと外して、そのままカバンに入れて携帯工具入になります。ちなみにこれ、今回そっくりそのまま崖から落としました。工具とチューブも合わせて10,000円の支出です。
▲人力リコメンド。和歌山県のソウルフードめはりずし。寿司というか、野沢菜のつけもので巻いたおにぎりです。道の駅でお買い求めください。