2月初旬、雪のグラベルを求めて山陰地方、某所へ向かいました。
結果的に行けなかったのですが、色々学びが得られました。
まえがき
行くことが決まったのは一週間前。
もともと和歌山シクロクロスに参加するか迷っていた時に、1週間すべて雪マークがついている週間天気予報を見て、急遽決めました。
バイクツーリングというものはサーフィンのようなものなので、コンディションがよければ行くし、悪ければ行きません。
僕はサーフィンをしたことはありませんが、多分そういう感じです。
同様に、今回のように記録的な大波(大雪)がこれば、もともとの予定を変更しても行くべきなのです。
▲電車が全部なくなって、臨時電車のみになりました。鉄オタの人はこの画像からどこに行ったか考えてみてください。
行き先には以前行ったことのある、グラベルの林道を選びました。
理由としては、
- 雪のグラベルに行ったことがなかった
- 交通量のある舗装路と違って行けるところまで行って寝る、というやり方がやりやすい
という2点です。
また行ったことのあるグラベルなので、東屋やトイレの位置を把握できています。
除雪の質が低い
冬に行ったのは今回だけなので、毎冬そうかは分かりませんが、除雪がとても荒かったです。
写真だと立体感がでませんが、湿った雪で滝沢牧場の泥くらいの乗り味になっています(滝沢牧場とは野辺山シクロクロスの会場です)。
35Cにパニアバッグを付けていると、乗れない区間がありました。
デミオがハマって抜けなくなっている場所もありました。
今時の太いタイヤや、フレームバッグやシートバッグを売りたい自転車屋さんは、こういう場所に自分の脚で行って、自分の文章でレポートを書いたほうがいいと思いますよ。リアリティのある必然性を出せるので。
除雪は除雪車ではなくブルドーザーがおこなっていました。
除雪車ではないので、雪をかき集めて脇に寄せることを繰り返して、これが完全に渋滞になっています。
そもそも除雪が粗いのも除雪車を使っていないからだと考えられます。
濡れる危険性
山陰地方を冬走るときは防水が重要です。
信州や北海道の冬期ツーリングでは、気温が低いので濡れるということはあまりないですが、それと対照的です。
まず、雪そのもので濡れます。
これは雪事体が湿っているのと、気温が氷点下前後をウロウロして雪が溶けるためです。
これによって、自分のタイヤではねた雪で濡れます。
天気がよかろうが悪かろうが、天気が悪かった時に降った雪で濡れます。
つぎに、すごくシンプルに水そのものが撒かれています。
全部ではありませんが、主要国道では一部撒かれている場所があります。
場所によっては、川の水を引いて融雪、除雪を行っています。
このような場所は普通の舗装道路で1~20cm程度の水深があります。
以上の状況から、大雨を耐えしのぐくらいの防水はしておきたいところです。
特に夏のツーリングのように、途中で乾くことが期待できないので。
今回はスノーブーツとダウンのインサレーションを使ったのが失敗でした。
撤退
冒頭でも書いたように、目的のグラベルには到達しませんでした。
山を進むにつれ積雪量が増えて自転車に乗れなくなりました。
しかし、ゲイターを使って押して歩くも、画像のように途中から積雪量が2mくらいになって進めません。
時間も遅かったので、ここでビバークすることを決めます。
ここで自転車のタイヤの跡を見て来た軽トラに回収されました。
運転手の男性からは、さらに家へ泊まるように勧められましたが、今回はお断りしました。
翌日が平日だったので、自分は休みでも家の方も仕事があり、出発でバタバタするところまで読めてしまったためです。
というわけで、間を取って麓の集落まで軽トラで運んでもらって、そこで野宿をすることになりました。
この運転手の男性、僕のことをとても気に入っていただけたようで、結局連絡先の交換までしました。
この地域の区長を勤めており、元教師で複数の子供を医師に育てたとのことで、集落の名士のようです。
最近は町おこしを計画しており、林道のそばにうどん屋を作るプロジェクトをしているとのこと。
この話を受けて、僕が観光に興味がある風を見せたのがきっかけのようで、話が弾んで連絡先を交換するに至りました。
うどん屋が完成するかどうかは分かりませんが、ここは道の駅もあり、当ブログをあげて推奨する日本屈指の規模のグラベルがあるので、何かいい感じで魅力を伝えていきたいです。
その他
▲何も見えません。冬は昼間でもライト必須、ということが多くあります。
▲雪崩でできた片側一車線が多くあります。
▲厳冬期用登山グローブでも変速しやすいレトロシフト
今回の大雪の様子については、こちらの記事を参考にしてください。
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再来週3/31(金)は名古屋のサークルズでイベントがあります。
今回の記事のような話をするつもりですので、是非。